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7月:水稲(登熟期編)

とても大切な水管理

 穂肥(前号の営農情報参照)を行うこの時期は、稲の体内では幼穂の形成から穂ばらみ期を迎えています。このとき、根の活力を最大限引き出すため、過剰な水は必要とせず、適度な水量が大切になります。圃場の条件にもよりますが、間断潅水や浅水での管理を実施し、根を健全に保つよう心掛けましょう。
 その後、穂ばらみ期から出穂期にかけて稲は水を最も必要とします。この時期はしっかりと湛水管理を行って下さい。ここでの水不足は籾の量や品質に大きく影響がありますので注意して下さい。
 出穂期以降ではふたたび間断潅水を行い、過剰な水量による管理は避けましょう。しかし高温が続くような天候時では、稲の老化が早まり、チッソ成分の消費が早まり乳白米の原因になりますので、間断潅水または飽水管理を行いましょう。

これからの病害虫

 穂ばらみ期から出穂期にかけて発生する病気として、『いもち病』『紋枯病』があります。『いもち病』は葉いもち病をしっかり対策してあれば、穂に症状が出てくる『穂いもち病』の発生は低いですが、葉いもち病の対策を怠り『穂いもち病』の発生が認められる場合は早急に防除が必要になります。
 またこの時期には『紋枯病』の発生が考えられます。そこで『いもち病』『紋枯病』を同時に防除出来る薬剤での散布が有効となりますので、必要に応じ防除をお願いします。
 また害虫として『ウンカ類』『カメムシ類』の発生が多く見られます。特に『カメムシ類』については水稲での生息数が多く、斑点米の原因となっている主なカメムシは、クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ、シラホシカメムシ、トゲシラホシカメムシなどです。これらのカメムシは成虫で日当たりの良い草地や雑木林などで越冬します。越冬した成虫は5月頃から活動をはじめ、主にイネ科植物を寄主とし、水稲の出穂期に水田内に侵入します。問題となるクモヘリカメムシは、他のカメムシに比べ越冬地からの移動が遅く、6月下旬頃から畔草で越冬成虫がみられ、第一世代成虫は7月下旬から発生します。したがってこの鳥羽志摩地域での早期水稲には、主に越冬成虫とその子となる第一世代成虫が侵入するため、この地域では被害が多く見られます。

カメムシ類の防除方法

 カメムシ類の対策では圃場の見回りを随時行い、早期発見を心掛けて下さい。ヒエが多く残っている水田では発生が早くなりますので、発生が確認出来たら薬剤での防除が必要となります。その薬剤防除のタイミングとして、穂ばらみ期と穂揃期の2回防除が大切になります。カメムシ類は日没後から翌日の午前中に穂で活動するので、日没前後あるいは午前中に防除を行うと効果が高くなります。
 また出穂期後に周辺の雑草地や牧草地での草刈りを行うと、カメムシ類の水田への侵入量はさらに高くなりますので、出穂期間中は周辺の草刈り作業は控えて頂き、やむを得ず草刈りを行う場合は、薬剤防除も合わせて行って下さい。

主な薬剤の使用例

病害虫名 農薬名 防除時期 備考
葉いもち・穂いもち ブラシン粉剤DL 多発時 飛散に注意
収穫7日前まで
いもち病
紋枯病
フジワンモン
カット粒剤
7月初旬 紋枯病は茎数が多いと多発しやすい。
例年の初発は6月下旬~ 7月初旬。
収穫30日前まで
いもち病
紋枯病
ウンカ・カメムシ類
ブラシントレ
バリダ粉剤DL
穂ばらみ

出穂期
飛散に注意
収穫14日前まで
ウンカ・カメムシ類 スタークル粒剤 出穂
7~10日後
収穫7日前まで
3回以内

☆農薬散布を行うときは風速・風向に必ず注意し、確実に飛散を抑えましょう。また、『安全・安心』の証拠として農薬散布記録をつけましょう。

注)特別栽培米コシヒカリ部会員は、部会の栽培こよみに従って下さい。