トップページ > 農に関する情報 > 営農情報 > 9月

9月:雑草イネにご注意ください
   変なイネや赤米混入がありませんか?

形態・特徴

 栽培イネと同じ植物種。籾が落ちやすい点が栽培イネとの違いで、軽く握るだけで簡単に落ちる。
 稈長かんちょうは、栽培イネより20cm~30cm程度長いものから、やや短稈のものまである。濃い籾色、長いぼう(実の先端にある針状の突起)など、栽培イネと明らかに異なるものだけでなく、籾色が薄く識別困難なものもある。多くは玄米色が赤い。

発生生態

 2015年までに19県で発生が確認されている。水稲直播栽培だけでなく、移植栽培でのまん延圃場も多い。
 出芽は4月から7月まで長期にわたり、代かき前後ならびに除草剤散布後に出芽した個体も問題となる。
 出穂期は早生から晩生までさまざま。圃場内に異なるタイプの雑草イネが発生する例もある。

雑草害

 収穫物に混入すると、異品種混入となる。発生密度が10本/m2で20~30%の減収、20本/m2で50%の減収となる。

防除のポイント

 まん延すると高コストの防除が必要になるため、早期発見・対策が最重要である。直播栽培では有効な除草剤がないため、移植栽培や畑に転換する。移植栽培では有効な除草剤を雑草イネの鞘葉抽出期までに散布する。除草剤のみでは十分に防除できないため、手取り除草を必ず実施する。

早期発見・対策

 2~3年でまん延し、まん延圃場では高コストの防除が長年必要になるため、発生初期に徹底防除する。
 長稈や濃い籾色など見つけやすいものだけでなく、短稈・薄い籾色など見つけにくいものもある。
 農業機械に付着して周囲に広がるため、実発生圃場からさきに作業する。
 色彩選別機で赤米混入を発見した際は圃場特定に努め、速やかに対策をとる。

手取り除草

 条間に発生した雑草イネは、中干し時期など作業しやすい時期に抜き取る。出穂した雑草イネは、出穂後2週間で籾が落ち始めるため、それまでに抜き取る。

耕種的防除

 2回代かきや遅植えにより、移植前の雑草イネ発生を促す。秋耕を省力することにより、種子の死滅率を高める。

化学的防除

 1葉期以降の雑草イネには除草剤が効かない。有効な除草剤を3回散布する。散布後7~10日で次の除草剤を散布する。除草剤のみでは十分防除できないため、手取り除草を必ず実施する。

取材協力/ 農研機構中央農業研究センター 今泉智通